看護師の平均年収・給料は？影響する要素についても解説
看護師は医療現場に欠かせない存在であり、患者の命を支える重要な役割を担っています。そのため社会的な需要も高く、安定した職業として人気がありますが、「実際の年収はどれくらいなのか」「勤務先や経験によってどの程度差があるのか」といったことが気になる方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、看護師の平均年収・給料や、収入に影響する要素などを解説します。看護師の仕事に興味がある方や、年収・給料について知りたい方はぜひ参考にしてください。
看護師の平均年収・給料
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、看護師の平均年収は519.7万円（全国平均）です。これは全職種の平均よりも高い水準であり、医療従事者としての専門性や責任の重さが反映されている結果といえます。
月給に換算するとおよそ35万円前後で、そこに夜勤手当や時間外勤務手当などが加わり、年に2回賞与（ボーナス）が支給されるのが一般的です。
参考：jobtag 看護師
年齢別の平均年収
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとにしたデータによると、20代前半の看護師の平均月収は32.5万円で、全産業平均（約26.2万円）を大きく上回っています。年齢が上がるにつれて給与も上昇し、30代後半から40代前半では40万円を超え、50～54歳で46.9万円とピークを迎えます。これは同年代の全産業平均とほぼ同水準です。
55歳以降はやや減少傾向にあり、60代前半では40.3万円、70歳以上では32.9万円となります。全体として、看護師の給与は若年層から中堅層にかけて全産業平均を上回る水準を維持しており、安定した収入を得られることがわかります。
看護師の年収・給料に影響する要素
看護師の年収・給料に影響する主な要素として「勤務地」「勤務先」「勤務形態」「経験・スキル」などが挙げられます。
それぞれの詳細を解説します。
勤務地
都市部では医療機関同士の人材確保競争が激しいため、給与水準が全国平均を上回る傾向にあります。夜勤手当や住宅手当が厚く設定されているケースも多く、高収入を得やすい環境です。
一方で、地方では物価や生活コストが低い分、給与もやや抑えられる傾向にありますが、地方の中核病院や人手不足地域では、看護師確保のために手当や家賃補助などの支援が充実している場合も少なくありません。同じ都道府県内でも病院の規模や経営母体、公立・私立の違いによっても賃金差が生じます。
勤務先
勤務先によっても年収は大きく異なります。大学病院や大手病院などの大規模医療機関では給与水準が高く、賞与や各種手当も充実している傾向があります。一方で、クリニックや個人医院ではやや年収が低くなりがちですが、夜勤がない・勤務時間が安定しているなど、ワークライフバランスを重視した働き方ができることもあります。
また、介護施設や訪問看護ステーションなどでは、管理職や専門資格の有無によって年収に大きな差が生じるケースも多く、需要が高まっている分野でもあります。
勤務形態
勤務形態も年収・給料に大きく影響する要素の一つで、常勤（正職員）として働く場合は、基本給に加えて賞与や各種手当が支給されるため、高い収入を得やすくなります。一方、非常勤やパート勤務の場合は時給制が一般的で、勤務日数や時間によって収入が変動します。
また、夜勤を含む交代制勤務では、夜勤手当や深夜手当が加算されるため、日勤のみの勤務よりも年収が高くなる傾向にあります。病棟勤務か外来勤務かによっても給与に差があり、急性期病棟など負担の大きい職場では手当が厚く設定されていることが多いです。
経験・スキル
経験年数や専門スキルの有無によって大きく左右します。一般的に、臨床経験を積むことで基本給や各種手当が上がり、主任・看護師長といった管理職に就くと年収も大幅に上昇します。また、専門看護師（CNS）や認定看護師（CN）などの資格を取得すると、高度な知識と技術が評価され、給与に反映されるケースも見られます。
そうした経験やスキルは職場を変えた際にも強みとなり、転職時に高い給与で採用されることも少なくありません。
看護師の仕事に興味がある方へ
今回は「看護師の年収・給料」に焦点を当てて解説しました。看護師の年収は全国平均で519.7万円と、安定した水準にあります。年齢や経験を重ねることで給与は着実に上昇し、夜勤や役職手当などの条件によっても大きな差が生じます。また、勤務先の規模や地域、勤務形態によっても年収は変わります。看護師の仕事に興味がある方はぜひ参考にしてください。
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